BLACK BLOOD


「煩いんだよ、お前らっ!

だいたい雫、お前は心配し過ぎだ!!

自由に戦って死ぬなら、

私はそれまでだった。

それだけじゃないか。」

「…だったら、最初からお互いを支え合った方が

危険も少ないし楽だろ?

それに、指揮はお前が取ってるんだ。

困るだろ!!」

翠霞は、また始まったとばかりに

深い溜め息をを吐いた。

「ボォスっ、犬と猫が分かり合うのは

無理だと思った方が良いよ?

犬は猫よりも仲間とか集団意識強いし。」

………。

「そう、だよな…。悪かった。」

朔夜は一度黙した後、部屋を出ていった。

すれ違いで薄い茶色でクルクルとウェーブさせた

ロングヘアーの少女が入ってくる。

「朔夜ちゃん、落ち込んでたねぇ?

雫クン、朔夜ちゃん虐めちゃダメだよォー?」

猫撫で声で話すが、その頭には

チワワの様な耳が付いている。

春風 鈴(ハルカゼ リン)、18歳。

B・B唯一の非戦闘員だ。

「…虐めてねー…。」

雫は一言言うと、

机に肘をついてそっぽを向き

ブスッとした顔をした。