続・極道夫婦―姉と妹の恋―【完】

こんなに家族や将人以外の男の人に近くなんて初めてで、恥ずかしくなる。

…心臓の音、聞こえてないよね?

私は雅の背中に頭をくっ付けた。



雅「新しく出来たショッピングモールで良い?」



愛美「うん。良いよ」



私の返事に頷き、雅はスクーターを走らせた。

車の間を抜け、爽快に走ってると、私は世界に2人しかいない気になって来て、慌ててそんな妄想を吹き飛ばす。

…あり得ない、あり得ない。

私は何か口に出してたのだろうか。

信号待ちに止まった雅が私を見た。

私が「何?」と訊くと、「いや…」と、前を向いた。