将人は何も言わず頷き、花も蕾もない桜の木を見上げた。

私は将人の横顔に吸い込まれそうになる。

将人は私にとって、誰よりも魅力な人。

幼なじみの浩樹や陽樹よりも、何倍も。



愛夏「将人?私…」



将「もうすぐ5時になります。
朝食まで2時間は寝れますよ」



…どうして聞いてくれないの?

私は将人の手を強く握る。

もちろん、将人が握り返してくれる事はない。

将人にとって、私はガキなのだろうか。

私は将人に部屋に戻るように言われて、将人に離される前に、自分から将人の手を離して、2階の部屋へと戻った。