蕾兄と学校を後にし、私は市役所に行き、母子手帳を受け取ってから家に帰った。

父親たちの意見で、雅はこの家に住み、大学生活を続行する事になった。

バイトは辞めて、【氷野米組】を手伝うみたい。

私は自室に入ると、着替えてベッドに潜り込んだ。

雅の枕を抱き締めながら母子手帳を眺める。

“母親・柏倉愛美”の文字を見つめる。

ちゃっかり、昨日書いてた婚姻届をさっき出した。

母子手帳を貰う前に出したから、“柏倉”と母子手帳に書けた。

写メを撮り、雅に送る。

雅から来た返事は、“早く帰るよ、奥さん”だった。