りっくんもキッチンから戻って来て、将人の隣に座った。



雅「さっき、2人で話し合いました。最初は、“降ろす”っていう、愛美の意見に従おうとしました。
でも……それは間違ってると思ったんです。子供には何の罪もない。それに、愛美が産む子供です。愛美の子は、俺の子だと思います。
だから結婚して、2人の子供として、育てたいと思います」



愛夏「…ふぇ…ッ……」



雅先輩の思いに、私が涙を溢してしまった。

こんな良い人、そんな居ない。

最初は“思わせ振りの達人”とか、色々と思ってたけど、私が雅先輩の優しさを見抜いて居なかったんだ。