私は将人にギューッと抱き締められた。

将人は「もう見なくて良い」と、私の頭を引き寄せ、顔を強く、自分の胸に押し付けさせる。



愛夏「…将人ぉー…っ…」



私はダメな姉だよ…。

妹も守れないなんて、情けない姉だよ…。



理「愛美…」



愛美「帰りたいぃー…ッ……」



愛美を見ると、りっくんのシャツを強く掴んでる。

将人も「帰ろう」と言う中、「【三島組】に兄貴は行ったの?」と、母親らしき声が聞こえて来た。

トイレの入り口を見ると、母親が、気絶したままの直海先輩の腕を引っ張りながら、父親と現れた。