続・極道夫婦―姉と妹の恋―【完】

私は顔に出にくいと、前にお姉ちゃんに言われた事を思い出した。

直海さんにはきっと、私は平常心に見えるのだろう…。

ーードンッ



愛美「―――キャッ!!;;」



直海さんを見上げた刹那、私は突き飛ばされてしまった。

トイレの個室のドアに、背中をぶつけた。

下唇を噛み締めながら直海さんを見ると、外に居るであろう誰かを呼んだ。



直「ヤって良いわよ」



きっと、組員だろう。

【氷野米組】では、あり得ないヤツらだ。

私が後退りをする中、直海さんは器具個から“清掃中”の黄色い看板を取り出し、トイレの外へ出て行ってしまった。