愛夏「――…ッ…」



私は叩かれた頬を押さえながら、りっくんを見た。



理「叔父さんや親父たちに謝れ」



愛夏「何で…」



理「お前は家族が家族を心配する気持ちをわかってない」



りっくんは私に「幻滅した」と言う。

私はりっくんから目を逸らした。

こんな事で泣きたくない。

幻滅されたって、私は私なりに、愛美を守りたかった。

だから謝るつもりは毛頭ない。

わかってくれない人に、わかって貰うつもりも、私にはない。



将「愛夏はそう言う意味で言ったんではない。大切な妹を、守ろうとしただけ…――」



―――そのつもりだったのに…。