愛美が寂しそうな顔でリビングを出て行った。

原因が私たちのせいだとわかってる。

けど、愛美には言えない。

…いや、むしろ言いたくない。

私は叔父さんを見た。

叔父さんは煙草を吸い、新聞を見てる。

私は「叔父さん」と声を掛け、愛美が狙われてる事を話した。

蕾兄が帰って来る事も。



愛夏「だから、叔父さんやパパたちは良いの。蕾兄が居れば、私と先輩とで大丈夫。将人も手伝ってくれるみたいだし」



私がそう言うと、りっくんが「愛夏」と私の名前を呼びながら、目の前に屈んだ。

ーーパシッ

その瞬間、平手も飛んで来た。