キミに捧ぐ







それが今の願い




「楓」



「はい」



声がしたほうをみると後藤先生が微笑みながら立っていた


「…帰ろっか」



「はい」



そうして前と同じように後藤先生の車に乗り、向かう









着くまでの間、珍しく会話が少なかった
元々私は話しかけるほうではなかったからどうしよう、とちょっと戸惑った


後藤先生…どうしたのかな?


前を向いたままで全然見ない


先生が何を思ってるのか分からないけど、私は車の中の空気が嫌だと感じた



楢崎先生といると言葉がなくても心が落ち着くんだけど……