老人は余計な事をしやがって、とでも言わんばかりに望人を睨み返し、しかしいつまでもそうしている訳にはいかないので左手に持ったスポーツ新聞を読むフリをする。 そうして間も無く、電車は学校前の駅へと止まった。 「悪いけど、ちょっと降りてもらうよ」 望人はそれまで散々女子生徒の身体を触っていた男の腕を掴む。 「ちょ…おいっ!何すんだッ!」 老人は掴まれた腕を必死に放そうとするが、望人はそれを許す事は無い。 男をホームへと引きずり出すと望人は電車を降りる客が入り乱れる中で尋問を始める。