カツカツカツ…

『家のお王様は起きてらしゃるかねぇっと』


ガチャ。ガチャン…

「おはよう〜!棟夜くぅん〜!」

ダンダンダン…


人様の家を悠々と歩くこの男の名前は、一条嵐。

『棟夜くぅ〜ん!どこかな?』

ガチャ。


リビングを抜けて寝室らしきドアを開けた。

「あぁ、やっぱりまだ寝てやんの。」

部屋の中央に置かれた、キングサイズの黒のベッドにこれまたフェロモン垂れ流しの男が上半身半裸のまま眠っていた。


「棟夜くぅ〜ん!朝ですよ〜」

その精悍な美形顔に顔を近けて囁いてやった。