その時… あたしの視界に入ったのは、男子の集団。 あれ……? あたしは一瞬、自分の目を疑った。 まさか…、あれって… 男子集団の真ん中にいたのは、朝見かけた男子だった。 うそっ……。 「ねぇ、萌香。あの人、誰だっけ?」 あたしは直ぐに萌香に尋ねた。 『え?あ、あの人?まだ覚えて無いの!? 矢吹くんだよ!!矢吹 龍くん!!』 萌香は信じられないとでも言うように、そう言った。