ベッドもカーテンのようなレースの布が付いた、お姫様ベッドだ。 「あれ?誰か寝てる?」 レース越しに、人が寝てるのが見える。 僕はベッドに近付き、寝ている人物の顔を見た。それは僕のよく知っている人だった。 「姉様……」 間違いない、僕の双子の姉マルティーナ姉様だ。ぐっすりと眠っている。 ふわふわとしたオレンジの髪、僕と同じ髪の色。違うのは長さだけ。僕は襟足まで、姉様は腰まで髪がある。