会場がざわめき出す。何度合図を送っても、花は降ってこない。 体中から汗が吹き出す、僕はどうすれば…… 『ボクが必用な時は、この石に呼び掛けて』 そんな時思い出したのは、あの時の男の魔法使いの言葉。 あれ以来、僕はお守りがわりに、貰った石を持ち歩いていた。 「……レスター!」 石を取り出し、ぎゅっと握りしめる。