僕たちの亡き母親は……こう言うのもなんだけど、恋多き女だったんだ。 ほぼ、城の使用人を男にしている。 おかげで僕たちの父親は、誰なのか不明なまま。母はきちんと結婚もせず、死ぬまで女だったとか。 その影響で姉様まで、男の側近になっている。 「そうか!」 「え?」 僕が答えを言う前に、カルハインツさんは何か一人で納得し始めた。