「ダメだよ、王子!!」 僕の手はピタッと止まる。 振り向くとレスターとリヒト、そしてロルフがいた。 「何してんだよ!」 ナイフを持った僕、傷を負ったグスタフ、それを目の当たりにしたロルフは、僕に向かって叫んでいた。 「操られてる……」 「ああ、魔女に吹き込まれてから、ずっとああなんだ」 「リリアの仕業か……あのナイフが原因だよ、ナイフから魔力を感じる」 すっと僕の持ってるナイフを指さすレスター。