「リリア……」 というか、この部屋の窓は、不法侵入者専用窓か? 心の中でそう突っ込み、リリアを睨んだ。 「怖い顔ね、王子様」 「あなたも気付いたんだ」 驚きもせず、僕はリリアに答える。正直どうでもよかった。 「おかしいと思ったのよ。誕生祭の時、私が放った炎魔法、あなた魔法で防ごうとしなかったじゃない?ある程度の魔法力のある人なら、防ごうとするはずだわ」 意外と察しがいいんだ、リリアって。姉様を狙ってる理由とか、単純だから誤解してたよ。