「リヒトを元に戻せないの?」 「一週間くらいしたら戻るよ。グスタフさんには、ボクからつまみ食いをして、猫になったって言っておくよ」 「ニャーッ!?」 つまみ食いが不服なのか、毛を逆立ててレスターを怒る。 僕としては本当の理由が隠せれば、なんだっていいけどね。 「じゃあ、行こうかリヒト」 「ニャウ~……」 とりあえず、僕の部屋にリヒトを置いておこう。一度、動物と一緒に暮らしてみたかったし。 僕は少し気が楽になり、レスターの部屋を出ていった。