「はい。」 「えっ?」 瀬谷は卵焼きの最後の一つを取って翔に渡す。 「どうぞ食べてみて」 にっと笑う瀬谷。 「あ、はい」 翔は自分の家の卵焼きより太い瀬谷の卵焼きを、瀬谷の様にいっきに口に入れた。 モゴモゴとする口の中にふわっと甘い卵焼きの味が広がる。 「どうかな?」 「あ、はい。甘くて美味しいです」 「そっか。じゃあやっぱり僕と一緒だね」