カモミール・ロマンス


「……?」

山崎がしきりに美咲の方を見ていることに勇気が気付いた。

「なぁ、美咲から言ってみてくれないか?」

「うん?分かった」

美咲に耳打ちをした勇気。

改めて美咲が言う。

「商品も買わずにすいません、でも私たちどうしてもその人を見つけなきゃいけないんです」

「どうしても?」

山崎が食い付く。

「はい、どうしても。大事な友達なんです」

「そっか大事な友達のためなんだもんな、なんだってできるよな?」

山崎の態度に翔が不安そうに見つめている。

「なら、あんたの連絡先ちょうだいよ。そしたら教えてあげる」

「連絡先って……」

「大事なお友達の為だもん安いもんだろ?それともそいつのこと知れなくても良いのかな?」


俯く美咲の肩が震えていた。

「何だよ知りたくないんだったら帰ってもらえる?」
「美咲もう良いよ行こう?」

翔がそう言うと美咲は首を振って、ポケットから携帯を出そうとした。

それを勇気が止める。