約束のノート

「・・・・・・」


「・・・・・・」


俺たちは沈黙する。


「馬鹿ふたりね・・・」


「悪かったな」


「ゴメンナサイ・・・」


美雪が呆れたように言う。


『あと30秒切ってるの』


遥を見ると、そう教えてくれていた。


となると、おそらく、次にゴールを決めたほうが勝つ。


「とにかく、あとワンチャンスくらいだろう。そのチャンスにかける」


「具体的には?」


「最後は俺に回せ」


「自信はあるの?」


「なかったら、こんなことは言わねぇよ」


「オッケー、任せる」


「うまくいくといいけどな」


俺たちはコートに散る。