約束のノート

もう、迷わない。


俺は、遥のために頑張る。


たとえそれで、遥が傷ついたとしても・・・


俺たちが、遥の傷を癒す。


たくさん、楽しいことをするって言ったんだから。


「ヒゲ先生、ちょっとタイム!」


俺は審判のヒゲ先生にそう言う。


「翔平、美雪」


俺はふたりを呼び寄せる。


「いいか?相手は俺たちより格上だ。ドリブルで抜くのは難しい。パスを回して、俺にボールを集めろ・・・俺が決める」


「それ、あんた次第ってことじゃない」


「そうなるな」


「・・・・・・」


美雪がフゥ、とため息をつく。


「なんか、ようやくやる気になったみたいね」


「ああ」


「よし、それでいこう」


「でも、あくまで臨機応変に対応しろよ。自分でいくことも忘れるな」


「分かってるわよ」


「よし、俺のスーパープレイを見せてやるぜ!」


「いや、お前の場合自爆しそうだからやめとけ」


「まあいいわ。とにかくやるしかないわね」


それぞれ、コートに散る。