「アッハハハハッ!最高ね、コイツ!」


昼休みの図書室に、美雪の馬鹿笑いが響き渡る。


『図書室では静かにしなきゃダメなの』


「ああ。ごめん、ごめん」


遥に窘められて、美雪が馬鹿笑いを止める。


「笑い事じゃねえよ・・・」


紙―――「果たし状」にはこんなことが書かれてあった。


『今日の放果後、校庭のバスケットゴール前に、杉内・山田・中山・片岡の4人で来い』


・・・放課後の字が違う。


「きっと、翔平みたいなバカが書いたんだろうなぁ」


「聞こえてるんだけど」


「聞き流せ」


「そう言うなら、口に出すなよな・・・」


『でも、だれがこんなものを?』


「分かんねぇ」


「とにかく、行ってみれば分かるんじゃねぇの?俺たち4人でさ」


「それもそうだな」


「なんか、楽しそうなことになりそうねぇ・・・」


美雪が、血に飢えた狼のような笑みを浮かべる。


わざわざ4人も呼び出すんだから、ケンカではないと思うのだが・・・


「死人は出すなよ」


警告はしておく。


「分かってるわよ」