登校時の下駄箱。


学芸会の練習が始まって、3日が経つ。


遥は、不器用ながらも一生懸命頑張っている。


俺たちも、不慣れだが真剣にやっている。


―――なんか気分いいな。


なんとなく、鼻歌も歌いたくなる。


「ラララ~、ラ~」


「奇妙な鼻歌歌うなっ」


一緒に登校している翔平に突っ込まれる。


「なんだ、いたのか」


「一緒に登校してるだろっ」


「悪い、気づかなかった」


「お前、鬼だよな・・・」


いつも通り、翔平をいじりながら下駄箱を開ける。


下駄箱の中をを見て、俺は絶句した。


「・・・・・・」


「・・・どうした?」


立ち尽くす俺を見て、翔平が覗き込んでくる。


「・・・・・・」


翔平も絶句した。


「なんだこりゃ?」


「・・・さぁ?」


誰かに恨まれる筋合いは、翔平以外に心当たりが無い。


下駄箱に入っていたのは―――


・・・「果たし状」と書かれた紙だった。