「いいんじゃないか?主役」


だから、俺も賛同した。


「確か、しゃべれない女の子が主役なんだろ?遥にピッタリじゃないか」


今の遥は、俺と出会ったときよりも強くなってる。


前向きになってる。


そう思ったから。


「俺も賛成だな。遥ちゃんの主役、見たいなぁ」


そして、翔平も。


「遥」


美雪が見つめる。


「やってみよっ。ね?」


「・・・・・・」
うん、と・・・力強く頷いた。


『やってみるの』


「ああ、その意気だ。頑張れ」


「あたしたちも手伝うからさ」


「俺たちで、主役級占めちまおうぜっ」


翔平の何気ない一言は、俺たちの力となる。


「あ、それいいわねぇ~」


「・・・そうだな」


『4にんで、がんばるの』


「5時間目だったな・・・台本はもうあったよな?翔平、持ってこい」