そして、出発の朝。


まだ出発まで時間はある。


「母さん、出かけてくる」


「昼までには戻ってきなさいよ」


「分かってる」


俺は、学校に向かった。


今は、誰もいないはずだ。


いるとしても、教師や事務の人くらいだ。


最後に、見に行きたかった。


遥や・・・


皆と一緒に過ごした学校を。