「もう11月かぁ」
掃除の時間。
教室掃除だったあたしはカレンダーを1枚べりっとはがした。
もう2枚しかなくて、うすっぺらだ。
11月のカレンダーの絵は、ありきたりな、紅葉の写真。
11月にもなると、かなり肌寒くなってきた。
でも、あたしにはこのくらいの寒さがちょうどいい。
あたしは窓際で心地いい風に吹かれて、箒に顎を乗せ、物思いにふけっていた。
「ねぇ、美園。先輩の事、まだ引きずってんの?元気だしなよ」
「分かってるってば。先輩の事はもうフッきれたもん…」
明日香が「えっ?」と、不思議そうな顔であたしの顔を覗きこんだ。
まさか、あのマシュマロ男の事で悩んでるなんて、明日香は想像もしないだろうな・・・。
すると明日香は、ああ!と電球マークを光らせた。
「分かった、美園、あれで悩んでるんでしょ!」
「へ?」
明日香が指差す方向には、黒板に書かれた文字。
《進路希望調査 今週中に提出する事》とある。
「あれでしょ!」
「いや、違…でも、違くも、ないかも…」
掃除の時間。
教室掃除だったあたしはカレンダーを1枚べりっとはがした。
もう2枚しかなくて、うすっぺらだ。
11月のカレンダーの絵は、ありきたりな、紅葉の写真。
11月にもなると、かなり肌寒くなってきた。
でも、あたしにはこのくらいの寒さがちょうどいい。
あたしは窓際で心地いい風に吹かれて、箒に顎を乗せ、物思いにふけっていた。
「ねぇ、美園。先輩の事、まだ引きずってんの?元気だしなよ」
「分かってるってば。先輩の事はもうフッきれたもん…」
明日香が「えっ?」と、不思議そうな顔であたしの顔を覗きこんだ。
まさか、あのマシュマロ男の事で悩んでるなんて、明日香は想像もしないだろうな・・・。
すると明日香は、ああ!と電球マークを光らせた。
「分かった、美園、あれで悩んでるんでしょ!」
「へ?」
明日香が指差す方向には、黒板に書かれた文字。
《進路希望調査 今週中に提出する事》とある。
「あれでしょ!」
「いや、違…でも、違くも、ないかも…」