クリスマス・ハネムーン【ML】

「君は、初心者相手に手酷く抱いたりは、しないだろう?」

「それは、もちろん!」

  しかも、ハニーを相手にするならば、絶対傷一つ、つけるもんか!

 でも……

「僕に組み敷かれるなんて。
 あんたの男としてのプライドが保たないんじゃないか?」

「愛しい人の体温を感じるだけだ。
 ……それで汚れるようなプライドなんて、いらないし。
 そもそも、持ち合わせていない」

 言って、ハニーは、ふわり、と笑った。

「ずっと気づいてやれなくて、本当に悪かった」

「ハニー?」

 彼の不可解な言動に、眉を寄せれば。

 彼は、そっとため息をついた。

「私に会うまで君は。
 ほとんど男を相手にせず、女性を抱いて来たんだろ?
 性格も攻撃的な君が、バリネコ(受け専門)のはずは無いのに。
 私は自分の想いを叶えることだけが精一杯で、君の本当の姿を見逃してた。
 君が今まで私相手に受け身だけだったのは。
 ……不安だったからだ」

「……」

「君に出会うまで、私もまた。
 男を相手にする趣味がなかったこと知っていたから……
 君は、私には、女性の方が似合うと思い込んで遠慮してたんだろう?
 だから、君は『女の子』って言葉を嫌がって、過剰反応するくせに。
 本当は、女性になりたいなんて。
 とても矛盾した心を持ち、不安定だったんだ」

「……ハニー」

「口では、もう、何度も何度も言っているから。
 私としては、ちゃんと伝えていた気になっていたけれども。
 本当は、あまり伝わってなかったようだから。
 今回は、しっかりカラダを使って、教えてやる」

 言って、ハニーはにっこり笑うと。

 次の瞬間。

 表情を改め、緑色の瞳で射抜くように僕を見た。

「螢。
 私は他の男でも女でもなく『君』が好きだ。
 だから、私は、君の全てを受け入れる自信がある。
 ……来いよ、螢。
 今日は、男のままで、私を愛せ」