クリスマス・ハネムーン【ML】

 







 ……酒なんて、もちろん。

 今の僕には、最後まで、飲めるわけがなくて。

 岩井は。

 何も知らない佐藤に、見せつけるように。

 すぐ近くで眠るハニーを起こすつもりのように。

 ありとあらゆる手段を使って、僕を酷く抱いた。


 苦しい快感に鳴き。

 痛みに声が枯れるまで叫んでも、なお。

 責め苦が続く。


 けれど。



 僕が、汚れることはない。



 汗や。

 血や。

 体液が。

 僕のカラダの隅々を犯しても。



 僕は、汚れな……


「思ったより……ずっとイイいぜ?
 ……ケイ。
 また、組に……オレの所に帰って来いよ」

 荒く息を弾ませながら、岩井が、僕にのしかかる。

「お前がこんな目に遭って居ても知らずに。
 ぐうすか眠って居る男に、義理立てをする必要は、ねぇよ。
 組に帰ってくれば、以前のように……いや、もっと。
 オレが、お前を可愛がってやるからさ」

「……」

「……もしかして、お前……
 ここで自分がヤられて、それでおしまいだと思ってる?
 違うぜ。
 いくらお前が、過去を忘れたふりをして陽の当たる場所に出て行ったとしても。
 してきたことは、変えられねぇんだよ!
 オレだけじゃねぇ。
 恨みや因縁を持っているヤツは、もっと他にもいるはずだ。
 お前を支えるヤツらも、巻き添えにする気か?
 ……それに、そもそも。お前は……」

 そう、岩井は、ひと時。

 僕のカラダを陵辱する手を止めると、言った。

「お前は、本当に、この男と自分が釣り合っていると思ってるのか?
 コイツ、実は、その道ではかなり高名な博士様っていうじゃねえか?
 ケイよ。
 お前は、一体何人、人様を傷つけて、店や組をのし上がって来たんだと思ってるんだよ!
 そんな、お前が。
 腐った、汚ねぇ闇に浸かってたお前が。
 こんなヤツと合うものか!」




「……!」