余命一カ月の僕

「頭にかぶせている袋を取るんだ」

檻の外で命令する白衣の男。

言われなくても
僕は袋を取りたくて仕方がない。

震える手で僕は
頭にかぶせている袋に手をかける。


ゆっくりと取れていく袋。


そして露わになった顔をじっと見つめる僕。

その時僕ははっきりと実感した。
自分の運命が確かに変わったのを。

今までの平凡な人生とおさらばし
狂気と不条理に彩られた

不思議な世界に
足を踏み入れてしまった自分を

今はっきりと実感した。