余命一カ月の僕

「ありがとう」


うるんだ瞳で
春香はそう言った。

だが先生の一言で
僕の幸せは

すぐに消え去った。


「戻っておいで。春香」

その時春香の瞳から
意思という物が消えた気がした。

静かに立ち上がる春香。

迷いのない歩みで
先生のほうに歩いていく。