余命一カ月の僕

「せ、先生…」

春香は一歩一歩
先生のほうに歩いていく。

何かに憑リつかれたような
春香の瞳。

僕は春香の肩に
手をかける。


「いくな」

人質が犯人を止めるのは
なんか変な感じだが

僕は春香に
はっきりとした口調で

もう一度言う。

「行くんじゃない。

僕のところへおいで」