キミがそれでも好きだから

―数時間後―――

由紀「んっ・・・。」

目を覚ますと手や口がタオルで押さえられていることがわかった。

必死に外そうとするがはずれない。

由紀は不安でいっぱいだった。

廊下の方で誰かが私を読んでいる声がすることに気付く。

?「由紀ちゃん!由紀ちゃん!」

私はその声を聞き驚いた。
由紀「来夢くん?」

タオルで押さえられている口で必死に来夢くんの名前を呼んだ。

来夢「待ってて!今鍵持ってくるから!!」

そういって来夢くんは走っていった。

生徒会室の鍵があく。

ガチャ―――

来夢君が走ってくる。

来夢「由紀ちゃん!大丈夫?」

私は安心してその場で泣き崩れた。

来夢くんは私が落ち着くまで何もいわずに隣に寄り添ってくれた。

来夢「だいぶ落ち着いたね。」

由紀「うん・・・」

来夢「今日は何があったかは聞かないよ。でもいつか話してくれるとうれしいな。」

そういって来夢は由紀に詳しいことは聞かずにただ一緒にいてくれた。

―――下校――――――

由紀「今日は本当にありがとう。」

来夢「いいんだよ。それよりもう大丈夫?」

由紀「うん。もう大丈夫!!」

来夢「そっか。んぢゃ帰るか。」

由紀「うん。」

来夢「それじゃぁ・・・また明日ね。」

由紀「う、うんまた明日」
そういって別れた。

来夢くんは私の姿が見えなくなるまで私を見送ってくれた。

第二章~悲劇の朝~ 後編END.