この二人ってば…仲が良いな
少し微笑ましい光景に、不安だった新しい環境や生活に光が見えた
そんな始まりの朝だった…
―――――――……
「サラ!今日、部屋行くからねー」
「?」
私が転校してから、約3週間が過ぎた
あれから少しずつなれて来た生活
そして、あれから瑠花と少し仲良くなった
瑠花も寮生で部屋が1つ下の階だと言う事を知りあれから毎日、互いの部屋を行ったり来たりしてる
瑠花の家はここから2時間掛かるとか、双子の兄妹がいるとか
元彼が誰とか、あの先生と先生は怪しいとか、沢山の事を話し、沢山瑠花の事を知った
無邪気に接してくれる瑠花はとても優しくて、最初に比べるとなんでも話る仲だ
「はーい、分かった」
そう言いながらホームルームが終わり机の教科書を鞄に詰めると
それを見ていた瑠花が眉間にシワを寄せて私に近付くなり鞄を覗き込む
「ねぇ、それ…もしかしていつも持って帰ってるの?」
え?それって、教科書のこと?
「え、いつも持って帰らないの?」
教科書は普通、メインの物は毎日持って帰るんじゃないの?
「あはは!帰らない帰らない!みんなロッカーにポイッよ」
え、い、いいの?
…一応来年は受験生なのに…なんて言葉はあえて飲み込むと瑠花は龍之介くんの背中に声を掛ける
「ねぇ、龍之介だって、教科書置いてるよね?」
そう前の席で鞄を肩にかける龍之介くんに瑠花が言うと、チラッと私達を見る
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