「だから、何度も謝ってるだろ」


「謝ってる?へぇー謝ればいいんだ…サラ、酷いね!龍之介はサラに怪我させたのに、"何も"しないんだって」


「何も?は、瑠花…お前、悪魔か」


「あら、お誉め言葉どうもありがとう」


「…………」



そうニコリと笑う瑠花に龍之介くんは顔をひきつらせ、ため息を吐きながら私に片手を差し出す



実は、昨日の夜

瑠花は龍之介くんから、私が怪我をした詳細を聞いたらしい


それで、怪我をさせた罰とかなんとか言って今朝からずっと龍之介くんを見るなり、彼をパシリに使っている


移動教室の荷物持ちや授業の後片付けに、お昼の買い出し


そして、今はノートを写すのを手伝えと脅してるのだ



「瑠花、もう本当に大丈夫だから…それにノートくらい自分で書けるから…龍之介くんも気を使わないで」


なんて、台詞何回言っただろうか…



言う度に、龍之介くんは勝ち誇ったように笑いそれを瑠花が睨み付け、その視線に耐えられなくなった龍之介くんは瑠花の言う事をしぶしぶ聞く…その繰り返しだ





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