しかも、かなり汗だくで…
走って来てくれたんだって…分かるから余計に嬉しい
こんな私のために…
「本当に大丈夫だよ。心配してくれて、ありがとう」
「そんな…心配するに決まってるじゃん…まぁ、大丈夫ならいいんだけど」
そう言い、軽く息を吐いてから近くの椅子に座り私も腰を降ろす
「いいサラ?次からは廊下歩く時、ちゃんと前方確認しなきゃダメだからね」
「あ…う、うん」
「…本当に分かってるのかなぁ」
怪しむような瑠花の視線に勢いよく、数回頷くとその様子を見ていた先生が不意に口を開く
「渡部はそんなに過保護だったか?」
「え?…あー…」
唸りながら、先生と私を交互に見てクスリと瑠花が笑う
「だって、ちーちゃん…サラってばこんなんだから、ほっとけないの」
こ、こんなんって……ひ、ひどい…
「それに、からかいたくなるタイプでしょ?だから過保護にならなくちゃ!変な男に強引に食べられてからじゃ遅いの」
「なるほどな、言われてみれば確かに、からかいたくなるな」
「でしょ。特に龍之介に食べられたなんて言ったらわたし泣くわ」
瑠花が両手で顔をおおい鳴いた振りをする
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