ちーちゃん…?


「……あ」


その名前を聞いただけで、私の心臓が鳴る



「んー…?渡部か…おはよう…」


「もう!朝からなにその眠そうな顔と声!色男がもったいないよ!」


「事実、眠いんだ」



先生はそう言って、少し乱れた髪の毛を直して私をチラリと見る



あ…っ


あ、挨拶…しなくちゃ…!


反射的にそう思って、緊張する心臓を抑えながら先生を見る



「お、お…はよ…ございます」



たどたどしい口調で言えば先生の顔が優しく笑った


「はい、おはよう。雪村」


ポンポンと先生が私の頭を触ってすぐに靴を履き替える


.