永遠の翼

3人で家を出る。


右から俺、詩織、音羽・・・じゃない、優子が並ぶ。


「宏さん、ハーレムですね」


優子が楽しそうに言う。


「何がハーレムだか・・・」


「だって、両手に華ですよ」


自分と詩織を指す。


「誰が華だって?」


「私と詩織です」


「雑草の間違いじゃねぇの?」


「あっ!ひどいよ、ヒロちゃんっ!」


「・・・すごく失礼な人ですね」


「冗談だよ。マジに取るな」


そんなやり取りをしながら、先を行く。


日常の風景に、優子が加わっている。


そのことに居心地のよさを感じる自分がいた。