永遠の翼

「それで、お前これからどうするんだ?」


改めて、政人が尋ねてくる。


「お前が何を言うか予想してやろう。『適当にぶらついて帰るさ・・・』、違うか?」


「いや、違う」


「何ぃっ!この俺が、宏の考えてることを外したっ!」


がーん!と音が聞こえてくるように落ち込む。


「いや、いちいちわかる方がキモいから」


「それもそうだなっ」


けろっと態度が変わる。


・・・立ち直り早っ!


「てか、じゃあ、何するんだよ?」


立ち直った政人が訊く。


「練習」


「どこで」


「ピアノがあればどこででも」


「まだ決めてないんだな」


「悪かったな」


そんなやりとりをしながら、俺たちは別れた。


行き先を考える。


家に帰ってピアノを弾くのもアリだが、今日は違う場所で弾きたい。


考えた末、教会に行くことにした。


(この間は妙な奴がいて、結局弾けなかったからな・・・)


そう思って、教会へ足を向けた。