永遠の翼

放課後になる。


「やっと終わったか・・・」


背後から声がした。


「・・・政人、それは誰のモノマネだ?」


「お前だよ」


「少しは似せる努力しろよ・・・」


「やってはいいんだな」


俺たちは鞄を持って立ち上がる。


「お前、これからどうすんだ?」


政人が訊いてくる。


「お前は部活だろ?」


「当然。俺を誰だと思ってる?」


誇らしげに自分を指差す。


「自称・打楽器の王様」


「そう、自称・打楽器の・・・って誰が自称だよっ」


「お前」


政人はハァ、と息をつく。


「お前だけは、俺のすごさを分かってくれていると思っていたのにな・・・」


「いや、知ってるよ。よく」


実際のところ、政人は本当に上手い。


と言うか、吹奏楽の推薦でこの学校に入ったくらいだ。


それで成績もいいのだから、すごい奴だと思う。