昼休みになる。


「宏、メシ食いに行こうぜ」


政人が誘ってくる。


「悪いが、先に行ってくれ」


「そう言うなよ。俺の愛を受け止めろよ」


「気色悪いからやめろっ」


「ジョークだよ。でも、なんだ?予定でもあんのか?」


笑えないジョークだ。


「ああ、少しな・・・悪いけど、席とっといてくれるか?」


「女か」


「違ぇよっ」


顔を政人から背ける。


「図星みたいだな」


「だから違ぇって」


否定するが、政人は気にするな、と言って立ち上がる。


何が気にするなだか・・・


「お前はすぐに顔に出るからな。分かりやすい」


政人が席を立つ。


「席は取っといてやるよ。一応な」


「一応ってなんだよ」


そう言って俺は教室を出た。


行き先は屋上。