「待ってよっ・・・話をっ・・・!!」


私はそれを必死に引き止める。


「話をしようよっ!昔みたいにっ!」


そう、わたしとおねぇちゃんが過ごしたときのように。


「まだ時間はあるでしょっ!?」


一秒でも・・・


一瞬でも長く、一緒にいたかった。


「あらあら、本当に困った娘ですね」


微笑みながら振り返る。


「あなたは、いつまでわたしを困らせるんですか?」


「そんなのっ・・・いつまでもだよっ・・・!!」


宝物とか、約束とか、そんなことはどうでもいい。


「わたしはおねえちゃんが好きだからっ!!


大好きだから。


「置いていかないでよっ・・・!!一緒にいようよっ・・・!!」


もうダメだ。


涙が止まらない。


止められない。


おねえちゃんの顔が、よく見えない。


大好きなひとを、この目に焼き付けておきたいのに。


「優子・・・」


おねえちゃんが私に顔を近づけて言った。