永遠の翼

「なぁ、新藤・・・」


「はい?」


「あんたの妹は、もう大丈夫だよ」


彼女が全てを捨てて、守ろうとしたひと。


「・・・・・・」


呆気に取られて、俺を見据える。


「あいつは俺が守る。それに、あいつには、家族も、友達もいる。だから、安心してくれ」


強く、はっきりと伝える。


これが、俺にできる精一杯だ。


「そうですか・・・」


まるで走り終えたランナーのように、清々しい顔で微笑む。


「あなたは・・・」


ゆっくりと語りだす。


「思えば、あなたはあのひとに似ていた気がする。初めて会ったときから、そう思っていた。だから、思ったんでしょうね」


「・・・何をだ?」


俺は訊き返す。