永遠の翼

「茜・・・私ね・・・」


「はい」


「新しい宝物、見つけられたよ」


「・・・・・・」


茜は少し驚いた後・・・


「それはよかったですねっ」


まるで自分のことのように嬉しそうに、祝福してくれた。


笑顔でいてくれた。


「茜・・・ありがとう」


私はお礼を言う。


茜が生きる理由を教えてくれたから、私は宝物を見つけられた。


「どうしたんですか?急に」


「茜のおかげで、私はここまで来れたから」


「わたしは何もしていませんよ。宝物を見つけたのは、あなたですから」


しれっとそう言う。


「ありがとう・・・」


あなたに支えられて、私はここまで来れた。


あなたがいたから・・・宝物を見つけられた。


生きていたから、友達も、家族もできた。


好きなひとと恋人になれた。


生きている限り、ひとは幸せになれる可能性がある。


可能性がゼロじゃないなら、そのひとは生きる価値がある。


私は強くそう思った。