永遠の翼

「茜っ」


教会にいるひとりの女性の名を呼ぶ。


誰よりも・・・


宏さんよりも・・・


一番早くに伝えたかった。


私は今、幸せだって。


私は昔、絶望した。


夢を失くして、生きる意味を失っていた。


そんな私に、生きる理由を教えてくれた。


その彼女に。


「あらあら。幸せレモンカップルの片割れさんですか」


「・・・なに、それ」


「冗談ですよっ」


楽しそうに微笑む。


「嬉しそうですね、優子」


「わかる?」


「ええ。私は今、幸せでぇーすって顔してます」


何故語尾が伸びるのだろうか。