並木 恭司様

この手紙を読んでるってことは
僕がこの家を出た後だって事です
以前同様に僕の居場所は誰も知りません

恭ちゃん、弱い僕でゴメンね
でも僕これ以上此処にいると
僕の心が壊れていくような気がする
だから少しの間、僕はここから逃げます

1年前に恭ちゃんの同僚の女の人
槙村亜矢さんって方がアクアに
お客様として来ました
新規のお客様は久しぶりだったから
本当に嬉しかったんだ
でも…彼女の目的は僕だった。

彼女ははっきりと僕に恭ちゃんと
別れてほしいって言いに来たんだ
僕は彼女に言われる筋合いはないって
言って帰ったんだけどね

その2日後くらいからかな携帯・PCに
悪意のあるメールがくるようになった
いくらアドレス変えてもくるんだ
そしたら今度は電話もかかってくるように
なったんだ内容はメールと同じ…

恭ちゃんはきっとその事
言ってほしかったと思ってると思う
でもね、迷惑かけちゃうんじゃないかって
やっぱり言えなかった…
そうこうしてるうちに、恭ちゃん
長期のプロジェクトの仕事で
もの凄く忙しくなった
そのうち恭ちゃんの口から
あの人の話が出るようになって…