極道夫婦―18歳の恋戦―【完】

父「教育が良い届かず、じいちゃんもお母様も申し訳ない」



俺は母親の腕を引っ張った。



雄「どうすんだよ」



俺が小声で訊くも、母親は「誰も逆らう事は、許されないのよ…」と、弱々しく呟いた。

俺はステージの隅に置かれた花瓶を蹴飛ばした。
ーーパリーン

花瓶が割れ、花が散らばり、水飛沫が舞い、親父どじいちゃんに掛かる。



祖父「何をするんだ!」



雄「それはこっちのセリフだ!
孫はあんたの道具じゃねぇんだよ。優しさも何もねぇんだな?
あんたは、人間じゃねぇよ」

俺は後ろで叫ぶ父親とじいちゃんを無視し、愛理華の部屋へと向かう。