私がちゃんと気持ちを自覚した時、兄貴がやっと口を開いた。



雄「優奈は、夏輝の元カノだ。
けど、優奈は自分の兄貴が好きで、気持ちが止まらなくなった時、一方的に夏輝と別れて、家族も捨てて、失踪した」



愛「……」



夏輝はまだ、優奈さんが好きなんだと思った。

拓哉の勘は外れだね。

私のファーストキスもバージンも、気持ちが交わらない相手に、意図も簡単に奪われたんだ。



雄「でも、忘れんなよ?夏輝は…」



愛「何も、言わなくて良いよ」



私は夏輝の事の聞く勇気がなく、私は自室へと戻った。