極道夫婦―18歳の恋戦―【完】

“約束を守れない人間は、人を守れない”と、このチームに入る時に受け継がれて来た言葉。

私は、その教えを、総長として、伝えて来たのに、ここで諦められない。



愛「私は………私は総長!
ルールは、守らせるっ!!」



夏珠「愛理華…」



ーードカッ

私は拓哉を顔を殴り、上から退かせた。

立ち上がり、口元を手の甲で拭う。

口の中には、鉄の味が広がる。



拓哉「空手と柔道で師範代の俺に、お前が勝つ日は来ない」



回し蹴りをしようとする拓哉。

私は目を閉じた。

私には、仲間を守る自信と、覚悟が、ずっとある。

痛みを慣れる良い機会だと思った。